テンポとはなにか?
ルールと戦術の変遷から生まれた『テンポ』と『スロット』の概念を考察する|ONES
↓音声解説はコチラ(7:25以降修正が必要)
まずバレーボールにおける『テンポ』という概念を知ったのはバレーボール学会による2冊の学術書と関連記事のため、添付させて頂きたいと思う
また、2冊の学術書は2010年に発刊されたものを通称赤ペデ、2012年に発刊されたものを白ペデと呼ぶ
(表紙の色が赤と白で分かれているため)
ではこの2冊のテンポの定義を考察していきたい。
赤ペデによるテンポの定義

セット・アップからアタック・ヒットまでの時間の長さ
白ペデによるテンポの定義(現行のテンポの定義)

セット・アップを基準とした時間軸の中で、アタッカーの助走動作がどのタイミングで行われるかを呼称する区分方法
また注釈には次のように書かれている
「時間」には“temps(タン)”と“heure(ウール)”の2種類の表現があり、前者が“tempo”から派生したフランス語です。両者の違いは、“heure”が時計などの客観的な数値で計測される「時間(時刻)」を表すのに対して、“temps”は「ある一連のエピソードが行われる、いつ始まっていつ終わるか明確でない時間」を表しています。日本語ではこの両者の概念を明確に区別する言葉がなく、どちらも「時間」と表現するため、「セット・アップを基準とした時間軸の中で“何秒で”ボール・ヒットするか」という話に陥り安いのです。
テンポとはなにか?
2つの公式資料による定義の矛盾

概念の区別がその解決のヒント?
改めて2012年の白ペデの注釈に焦点を当てていこうと思う
「時間」には“temps(タン)”と“heure(ウール)”の2種類の表現があり、前者が“tempo”から派生したフランス語です。両者の違いは、“heure”が時計などの客観的な数値で計測される「時間(時刻)」を表すのに対して、“temps”は「ある一連のエピソードが行われる、いつ始まっていつ終わるか明確でない時間」を表しています。日本語ではこの両者の概念を明確に区別する言葉がなく、どちらも「時間」と表現するため、「セット・アップを基準とした時間軸の中で“何秒で”ボール・ヒットするか」という話に陥り安いのです。
この中で[“temps(タン)”と“heure(ウール)”の2種類の表現があり]と[日本語ではこの両者の概念を明確に区別する言葉がなく]という2つの表現から推察するに2つの表現を1つに統合し、『テンポ』と定義したのではないか?という仮説が浮上した。
しかし、私はこの概念を1つに統合することの危険性に注目したい。
テンポとタイミングを1つにするということはテンポ=タイミングという式が成り立ってしまう。しかし明らかにこれらは違う概念である。
tempsとheureの概念の違いとは?
ここで2つの時間の概念の違いを図解を交えながら注目したい

VOLLTEXではこの2つの異なる時間の概念をtempusをテンポ、heureをタイミングと明確に分離したいと考えた。
“temps”は「ある一連のエピソードが行われる、いつ始まっていつ終わるか明確でない時間」
“heure”が時計などの客観的な数値で計測される「時間(時刻)」
こうすることで2つの概念は違う特性を持っているとはっきりと明示することができる。
これらを長縄を回す人と、長縄を跳ぶ人でイメージすると分かりやすいと感じ下記のように図解してみた。

なんとなくイメージして頂けただろうか?
では、最後にバレーボールにこの概念を当てはめてみたいと思う

ここまでがtempsとheureの分離の違いである。
では、これらを踏まえてVOLLTEXはどのようにテンポを再定義したのかご覧頂きたい
VOLLTEX3層構造の再定義
VOLLTEXはこれらの定義の矛盾に対して、再度定義を整理し直し、それらを3層の構造化を試みた。

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赤ペデの定義をテンポ、白ペデの定義をタイミング、そして一番下の土台をリズムとする。
ではリズムとはなにか?
テンポとタイミングの概念が区別できたことにより、これで十分だと感じても良いが、VOLLTEXは新たにリズムという要素を加えた。
なぜならタイミングもテンポもそれぞれに概念を理解してもそれを使いこなす為の身体の同調性が必要となる。
VOLLTEXではそれらを身体OSと呼ぶ。
身体OSとはなにか?それらはタイミングとテンポに同調する為の身体機能、別の名を自己組織化や個別最適化と呼ぶ。
これらをリズムと呼びVOLLTEXではそれらをバルシューレやリズムトレーニングで培おうと試みている。
ここで長縄をイメージした図がわかりやすいのではないかとイメージを添付しておきたい。

VOLLTEX3層構造の理解と実践

他競技への応用も可能である3層構造

3層構造の先にあるものとは?
3層構造の先にあるものとは、どのようにシンクロし、チームとしてのハーモニー(調和)を奏でるのか?というところに行き着くのだと感じる。
オーケストラのように、指揮者を筆頭に統率されたシンクロの中でハーモニーを奏でるのか、ある一定の約束事を決めた上で即興と自由を担保したジャズのようなスタイルのシンクロなのか。それは個人やチームのスタイルによって変貌するものであるとし、この記事を締め括りたいと思う。

ここまでがVOLLTEX3層構造の全貌である。
ここまでの内容でもし違和感やご意見等あれば是非ご指摘頂きたい。
是非ディスカッションを通じて、バレーボールに関しての意見交換を熱望しています。


